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連載記事
京都の端から、こんにちは 第68回
井上章一(所長)
2026年10月1日
数年前から、視力のおとろえを感じるようになりました。遠近の度がすすんだというわけではありません。視界が暗くなってきたのです。図書館や書店の本棚も、上のほうや下のほうが見にくくなってきました。
眼科の医者にみてもらい、白内障だとつげられました。まだ、そんなにひどくはない。でも、症状はすすんでいくだろうというのです。そのまま、一、二年は放置してきました。経過観察ということで、すごしてきたのです。そして、この夏、思いきって手術にふみきりました。
術後、視界の明るくなったことに、おどろいています。世界はこれほど光にあふれていたのかと、感動しました。まあ、若いころの状態にもどっただけなのですが。
手術をおえて、家へもどります。そして、私は自宅にそなえつけた鏡を見ました。もういちど、おどろかされましたね。そこには、むざんな老人の顔がうつっていたのです。シミやシワが、はっきり見えます。自分は、こんなおじいさんだったのかと、うちのめされました。視力の回復も、良し悪しですね。


