COMMUNICATIONS
連載記事
京都の端から、こんにちは 第65回
井上章一(所長)
2026年6月30日
職場への出勤に、私は20番の京阪京都交通バスをつかいます。桂坂かいわいの住民なら御承知のとおり、京都大学の学生たちも、同じバスにのっている。みな、工学部の学生です。大半は若い男性となります。
先日、車中で立っている時、彼らにかこまれました。見わたせば、全員私より背が高い。私は同世代とくらべれば、身長の数値が大きいほうです。にもかかわらず、そのさいは私がいちばん低かった。ああ、若い人たちも高くなったものだなと、実感したしだいです。
ついこのあいだ、職場で健康診断がありました。私は今、71歳ですが、このところ毎年身長をちぢめています。いちばん背の高かったころとくらべれば、3センチほど低くなってきました。そこで、気づいたのです。なるほど、若い人は大きくなっているかもしれない。しかし、そう感じるのは、私が小さくなったせいでもあろう、と。
社会の変化を論じるさいにも、気をつけたいものです。世の中が、変わってきた。そうきめつける前に、論じ手である自分じしんの変化を見つめる必要がありそうですね。身にしみて、かみしめさせられました。


