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COMMUNICATIONS

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京都の端から、こんにちは 第9回

井上章一(所長)
2021年6月28日

 国際日本文化研究センターには、世界各国の日本研究者があつまります。たいていの方は、日本語でしゃべってくれますね。そして、それぞれの口調には、いやおうなくお国訛りがうかがえます。

 たとえば、中国からきた人の日本語には、どこか中国的なひびきがあるわけです。韓国人の場合でも、それはわかりますね。たぶん、韓国の方なんだろうな、と。

 西洋人の場合も、事情はかわりません。ああ、この人はフランス語が母語になっている。こちらの方は、ドイツ語かな。よく、そんなふうに感じますよ。

 話はとびますが、私は英語の挨拶をボストンでしたことがあります。聞いておられた現地在住の日本人に、言われましたよ。「関西の方ですね」って。

 ショックでした。私は英語でしゃべったんですよ。それなのに関西人だとばれてしまう。私の英語には、関西訛りがあったんでしょうか。日本訛りはあると思いますよ。でも、関西……までわかるのかなあ。

ボストン講演イラスト