COMMUNICATIONS
連載記事
京都の端から、こんにちは 第2回
井上章一(所長)
2020年11月26日
日文研を紹介する動画が、このあいだ撮影されました。今は編集もおわり、配信されているところです。所長の私は、そこで施設案内の役目をつとめました。
幕明けの場面は、どこにしましょう。事前に相談をうけた私は、ピアノのあるホールを提案しました。カメラは、まずピアノに興じる私をとらえます。やがて、演奏の手をとめた私は、館内案内へとうつっていく。そんな演出はどうかと、冗談半分でつげたのです。
私は、41歳から我流でピアノにとりくみだしました。誰かに聴いてほしいという野望も、いだいています。この想いを、動画配信という話で、露呈させてしまったんですね。
なんと、この提案はうけいれられました。職場のスタッフは、私の思惑を忖度してくれたのです。自分が権力者になってしまったことを、あらためてかみしめました。中央政府の官邸が、まわりに気をつかわせる度合は、いかばかりか。今、想像をめぐらせているところです。