COMMUNICATIONS
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京都の端から、こんにちは 第61回
井上章一(所長)
2026年3月5日
昨年末、京都でさる会合がもよおされました。私もかかわりのある団体のつどいです。私は、冒頭の挨拶をたのまれていました。それなりに工夫もほどこしたスピーチで、この要請にはこたえています。途中で笑いや喝采も、おこりました。自慢話めいて恐縮ですが、私もその出来具合には満足しています。
あとおひとり、霞が関につとめる官僚の方も、挨拶をされました。会場をわかすようなそれではありません。でも、バランスのとれた良いスピーチだったと思います。
あとで、その方に言われました。自分の挨拶は、AIにつくらせている。それを、そのまま流用した。だけれども、井上さんのような話の進め方は、ぜったいにAIからでてこない。あなたの物言いは破調のきわみだが、それでも場をなごませている。感心しましたと、つげられたのです。
これが、京都人の感想なら私は真にうけません。裏面の皮肉をさぐるでしょう。ですが、中央官庁の方があたえてくれた高評価には、真心がこもっている。そう私はうけとめました。これからも、AIにはできそうもない仕事をつづけよう。以上のように、再確認したしだいです。


